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第48章「柔軟な思考」
渡り鳥旭警部 「候補に挙がった対局は3局ですが、さて、どうやって決めましょうか?」
この選定作業は難解で、できれば民主党の蓮紡議員に仕分けして貰いたいところであった。
大吉三郎委員長 「それには、対象となる銀の流儀に関連する品物が何かということから、始めてみてはどうでしょうか?」
ポアロらしい、理詰めの発想だった。
大橋宗雪理事長 「賛成じゃ。それが一番手っ取り早い」
皆本義経編集長 「私も同感。心得は、たしか<攻>でしたね。被害に遭う品物は何だろう?」
丸潮新次郎委員 「予告状を読むと、<柔軟性>という表現を使っていますねえ」
湯川慶子委員 「私もそれがキーワードだと思うわ」
不利舎耕介が、嫌な顔をした。
筒井村重本部長 「しかし、柔軟性だけではねえ・・・」
筒井の嘆きももっともで、なかなか柔軟性と品物とは結びつかなかった。
大橋宗雪理事長 「難しいのお。詰め将棋を解くほうが簡単じゃ」
この大橋理事長の、何気ない一言がヒントになった。
不利舎耕介副委員長 「詰め将棋? そうだ、それだ」
不利舎が急に、大きな声をだしたので、みな不思議そうに不利舎のほうを見た。
米中会長 「どうしたのかね?」
不利舎耕介副委員長 「詰め将棋は、柔軟な思考がないと解けません」
大吉三郎委員長 「うむ。その通りだ」
丸潮新次郎委員 「だから何?」
当然のように、丸潮が突っついてきた。 不利舎耕介副委員長 「だから柔軟な思考とは、詰め将棋を指してるということですよ。まだ分からんのですか」
暇名小五郎 「さすが不利舎さんです。良いところに目をつけましたね。十分あり得ますよ」
暇名探偵も、不利舎の主張に賛成した。
湯川慶子委員 「そうよね。気がつかなかったけど、柔軟な思考と詰め将棋を関連付けるなんて、素晴らしいわね」
こんどは丸潮委員のほうが、嫌な顔をする番だった。
不利舎耕介副委員長 「そこで、詰め将棋に関連する品物には、何があるでしょうかねえ?」
温対記者 「詰め将棋の本」
湯川慶子委員 「ちょっと、それって当たり前じゃないの」
当たり前と言えば当たり前だが、必要な1手だ。
皆本義経編集長 「攻め駒と守りの駒」
桜井登常務理事 「そうだね。あと何だろう。わからんなあ」
不利舎耕介副委員長 「いいですか、つまり頭を柔軟にするためには、頭をリラックスさせる必要があります」
喝采賢介委員 「はい。それは分かりますなあ」
不利舎耕介副委員長 「皆さんは、頭をリラックスさせる時は、どうしますか?」
世渡甚六三課長 「私は酒かな」
酒好きの世渡課長が、ようやく口を開いた。
大橋宗雪理事長 「儂は女じゃ」
米中会長 「はは。酒に女は、私には縁がないねえ」
人一倍好きなことは、出席者全員が知っていたが、臆面も無く話すものである。
湯川慶子委員 「私はスポーツよ。ジョギングとかテニスとかね。頭がすっきりするわよ」
喝采賢介委員 「不利舎副委員長の意見はどうなの?」
ワトスンが、ホームズの意見を尋ねた。
不利舎耕介副委員長 「私なら、音楽を聴きます」
不利舎からみると、みんなの発想は貧困に映るようで、苦笑しながら自説を披露した。
湯川慶子委員 「音楽ねえ。じゃあ、CDかも」
さすがに、レコードとは言わなかった。
不利舎耕介副委員長 「いいえ。今の若い人は、音楽を聴くのはCDではなくて、パソコンです」
後呂記者 「そうかあ。パソコンかあ。僕もそうです」
丸潮新次郎委員 「だが、パソコンと将棋は関係ないだろ」
不利舎耕介副委員長 「とんでもない。大いに関係ありですよ。棋譜は全部パソコンに入れてるし、将棋の研究もパソコンですよ」
湯川女史が興味深そうに、2人のやり取りを見ていた。
温対記者 「将棋ゲームも、パソコンですよねえ」
不利舎は、越中事務局長のほうを向いて質問した。
不利舎耕介副委員長 「三浦9段と村山5段、近藤6段のうち、パソコンを持っているのは誰かわかりますか?」
書式オプションに関するさらに詳しい情報...
駒の流儀・第9部 第48章
第48章「柔軟な思考」
渡り鳥旭警部 「候補に挙がった対局は3局ですが、さて、どうやって決めましょうか?」
この選定作業は難解で、できれば民主党の蓮紡議員に仕分けして貰いたいところであった。
大吉三郎委員長 「それには、対象となる銀の流儀に関連する品物が何かということから、始めてみてはどうでしょうか?」
ポアロらしい、理詰めの発想だった。
大橋宗雪理事長 「賛成じゃ。それが一番手っ取り早い」
皆本義経編集長 「私も同感。心得は、たしか<攻>でしたね。被害に遭う品物は何だろう?」
丸潮新次郎委員 「予告状を読むと、<柔軟性>という表現を使っていますねえ」
湯川慶子委員 「私もそれがキーワードだと思うわ」
不利舎耕介が、嫌な顔をした。
筒井村重本部長 「しかし、柔軟性だけではねえ・・・」
筒井の嘆きももっともで、なかなか柔軟性と品物とは結びつかなかった。
大橋宗雪理事長 「難しいのお。詰め将棋を解くほうが簡単じゃ」
この大橋理事長の、何気ない一言がヒントになった。
不利舎耕介副委員長 「詰め将棋? そうだ、それだ」
不利舎が急に、大きな声をだしたので、みな不思議そうに不利舎のほうを見た。
米中会長 「どうしたのかね?」
不利舎耕介副委員長 「詰め将棋は、柔軟な思考がないと解けません」
大吉三郎委員長 「うむ。その通りだ」
丸潮新次郎委員 「だから何?」
当然のように、丸潮が突っついてきた。
不利舎耕介副委員長 「だから柔軟な思考とは、詰め将棋を指してるということですよ。まだ分からんのですか」
暇名小五郎 「さすが不利舎さんです。良いところに目をつけましたね。十分あり得ますよ」
暇名探偵も、不利舎の主張に賛成した。
湯川慶子委員 「そうよね。気がつかなかったけど、柔軟な思考と詰め将棋を関連付けるなんて、素晴らしいわね」
こんどは丸潮委員のほうが、嫌な顔をする番だった。
不利舎耕介副委員長 「そこで、詰め将棋に関連する品物には、何があるでしょうかねえ?」
温対記者 「詰め将棋の本」
湯川慶子委員 「ちょっと、それって当たり前じゃないの」
当たり前と言えば当たり前だが、必要な1手だ。
皆本義経編集長 「攻め駒と守りの駒」
桜井登常務理事 「そうだね。あと何だろう。わからんなあ」
不利舎耕介副委員長 「いいですか、つまり頭を柔軟にするためには、頭をリラックスさせる必要があります」
喝采賢介委員 「はい。それは分かりますなあ」
不利舎耕介副委員長 「皆さんは、頭をリラックスさせる時は、どうしますか?」
世渡甚六三課長 「私は酒かな」
酒好きの世渡課長が、ようやく口を開いた。
大橋宗雪理事長 「儂は女じゃ」
米中会長 「はは。酒に女は、私には縁がないねえ」
人一倍好きなことは、出席者全員が知っていたが、臆面も無く話すものである。
湯川慶子委員 「私はスポーツよ。ジョギングとかテニスとかね。頭がすっきりするわよ」
喝采賢介委員 「不利舎副委員長の意見はどうなの?」
ワトスンが、ホームズの意見を尋ねた。
不利舎耕介副委員長 「私なら、音楽を聴きます」
不利舎からみると、みんなの発想は貧困に映るようで、苦笑しながら自説を披露した。
湯川慶子委員 「音楽ねえ。じゃあ、CDかも」
さすがに、レコードとは言わなかった。
不利舎耕介副委員長 「いいえ。今の若い人は、音楽を聴くのはCDではなくて、パソコンです」
後呂記者 「そうかあ。パソコンかあ。僕もそうです」
丸潮新次郎委員 「だが、パソコンと将棋は関係ないだろ」
不利舎耕介副委員長 「とんでもない。大いに関係ありですよ。棋譜は全部パソコンに入れてるし、将棋の研究もパソコンですよ」
湯川女史が興味深そうに、2人のやり取りを見ていた。
温対記者 「将棋ゲームも、パソコンですよねえ」
不利舎は、越中事務局長のほうを向いて質問した。
不利舎耕介副委員長 「三浦9段と村山5段、近藤6段のうち、パソコンを持っているのは誰かわかりますか?」