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第37章「待ち伏せ」
世渡甚六捜査三課長 「自宅に置く?」
温対記者 「わざと盗ませるんですか?」
意外な暇名の提案であった。
暇名小五郎 「はい。待ち伏せして、怪人60面相を捕らえるつもりです」
世渡甚六捜査三課長 「そうか。それがいいね。だが、それには山崎7段の協力が必要だね」
世渡には、すぐ暇名の意図がわかった。
渡り鳥旭警部 「課長。山崎7段のほうは、私がやります」
世渡甚六捜査三課長 「うむ。何があっても、山崎7段に危害が及ばないようにすることだ」
渡り鳥警部は、言われるまでもないと目で示した。
温対記者 「あの、山崎さんて結婚してるんですか?」
細波雷蔵刑事 「おいおい、将棋担当記者がそれじゃあ困るね。彼はまだ独身だよ」
温対記者 「すみません。それで独り暮らしなんですよね」
温対は頭をかいた。
細波雷蔵刑事 「そうです。今は大阪に居住しています」
温対記者 「それは僕も調べてきています。山崎7段は現在関西に所属してるので、住居も関西将棋会館の近くにマンションを借りて住んでいます」
渡り鳥旭警部 「正確な住所は、大阪市福島区7丁目だ。そこの<コーポ・浪華>という15階建てマンションの3階に居住」
世渡甚六捜査三課長 「なるほど。そこから関西将棋会館は近いのかね?」
世渡課長は、大阪の地理には疎いようだった。
細波雷蔵刑事 「ええ。将棋会館のほうは6丁目ですので、なにわ筋を挟んで、目と鼻の先です」
世渡甚六捜査三課長 「それは便利だ」
暇名小五郎 「それで課長。怪人60面相は、すぐにでも現れる可能性があります」
世渡甚六捜査三課長 「分かってる。渡り鳥警部は、すぐ山崎7段と連絡を取って、今日から毎日、部屋を留守にしてもらうように」
渡り鳥旭警部 「わかりました」
世渡甚六捜査三課長 「細波君は、他の刑事も連れて、張り込みの段取りをつけるように」
細波雷蔵刑事 「はい。大阪府警にも了解してもらうよう手配しておきます」
こうして、警視庁捜査三課は山崎7段の自宅マンションで、怪人60面相を待ち受ける体制を着々と整えていった。 いったん週刊ポテト社に戻って来た温対記者は、編集長に事情を説明してから、あらためて大阪行きの許可を受けた。
温対記者 「暇名さん、編集長も乗り気でした。良い結果報告が出来る気がしますよ」
暇名小五郎 「はは。だといんですけどね」
暇名小五郎は、そうは言ったものの何か嫌な予感がしていた。
暇名小五郎 「温対さん。私も今回は山崎7段が盗難に遭うのは確実だと思うのですが、なにか何処かが間違ってるような気がするんですよ」
温対記者 「え、嫌だなあ。何が違うんですか?」
暇名小五郎 「いや。何かはわからないのですが、何か私が勘違いしているか、見逃しているような気がしてならないんです」
暇名探偵が嫌な予感がするというので、温対記者も本当に山崎7段が盗難に遭うのか、不安になってきた。
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駒の流儀・第7部 第37章
第37章「待ち伏せ」
世渡甚六捜査三課長 「自宅に置く?」
温対記者 「わざと盗ませるんですか?」
意外な暇名の提案であった。
暇名小五郎 「はい。待ち伏せして、怪人60面相を捕らえるつもりです」
世渡甚六捜査三課長 「そうか。それがいいね。だが、それには山崎7段の協力が必要だね」
世渡には、すぐ暇名の意図がわかった。
渡り鳥旭警部 「課長。山崎7段のほうは、私がやります」
世渡甚六捜査三課長 「うむ。何があっても、山崎7段に危害が及ばないようにすることだ」
渡り鳥警部は、言われるまでもないと目で示した。
温対記者 「あの、山崎さんて結婚してるんですか?」
細波雷蔵刑事 「おいおい、将棋担当記者がそれじゃあ困るね。彼はまだ独身だよ」
温対記者 「すみません。それで独り暮らしなんですよね」
温対は頭をかいた。
細波雷蔵刑事 「そうです。今は大阪に居住しています」
温対記者 「それは僕も調べてきています。山崎7段は現在関西に所属してるので、住居も関西将棋会館の近くにマンションを借りて住んでいます」
渡り鳥旭警部 「正確な住所は、大阪市福島区7丁目だ。そこの<コーポ・浪華>という15階建てマンションの3階に居住」
世渡甚六捜査三課長 「なるほど。そこから関西将棋会館は近いのかね?」
世渡課長は、大阪の地理には疎いようだった。
細波雷蔵刑事 「ええ。将棋会館のほうは6丁目ですので、なにわ筋を挟んで、目と鼻の先です」
世渡甚六捜査三課長 「それは便利だ」
暇名小五郎 「それで課長。怪人60面相は、すぐにでも現れる可能性があります」
世渡甚六捜査三課長 「分かってる。渡り鳥警部は、すぐ山崎7段と連絡を取って、今日から毎日、部屋を留守にしてもらうように」
渡り鳥旭警部 「わかりました」
世渡甚六捜査三課長 「細波君は、他の刑事も連れて、張り込みの段取りをつけるように」
細波雷蔵刑事 「はい。大阪府警にも了解してもらうよう手配しておきます」
こうして、警視庁捜査三課は山崎7段の自宅マンションで、怪人60面相を待ち受ける体制を着々と整えていった。
いったん週刊ポテト社に戻って来た温対記者は、編集長に事情を説明してから、あらためて大阪行きの許可を受けた。
温対記者 「暇名さん、編集長も乗り気でした。良い結果報告が出来る気がしますよ」
暇名小五郎 「はは。だといんですけどね」
暇名小五郎は、そうは言ったものの何か嫌な予感がしていた。
暇名小五郎 「温対さん。私も今回は山崎7段が盗難に遭うのは確実だと思うのですが、なにか何処かが間違ってるような気がするんですよ」
温対記者 「え、嫌だなあ。何が違うんですか?」
暇名小五郎 「いや。何かはわからないのですが、何か私が勘違いしているか、見逃しているような気がしてならないんです」
暇名探偵が嫌な予感がするというので、温対記者も本当に山崎7段が盗難に遭うのか、不安になってきた。