戦法の発達

マスター様 お手数を掛けて居りまする.想像以上の定跡の発達,普及を感じさせられまする.半世紀とは申しませぬが,最長だと40年は有る年代差に興味をそそられ,最近のネット上のデータベースを見て居りまする.もっとも未だ使い方は良く知りませぬ.しかしそれにしても便利になったもので御座いますな.

アメリカでやたらとシシリアン・ドラゴン(最初に御案内頂いた3戦の内羽生-サブリナ戦と羽生―ラルフ戦がドラゴンではないもののシシリアン.こっちの統計は後で.)の本を見たのは70年前後.ところがデータベースでは,その中の〝ユーゴスラブ・アタック〟は50年がピークで70年は底.さらに80年代から復活して,その後今日まで持続して居る気配.

それで,9手目で白がQ側にキャスリング出来るのに保留しているケースが600程あり,結局は10手目でもQ側に入るのが自然なところ,少数ながら敢えてK側に入ったのが3局で,その結果は1勝1敗1分け.ここで更にキャスリングを保留している譜例も500近く残って居りまする.その中では恐らくもう最後までキャスリングしない(=中住まい?)のとQ側キャスリングが多くて,K側キャスリングはいずれにせよ非常に少ないで御座いませうが,キャスリング・サイドの選択の余地を残す戦法もまだ残っているようでは御座いまする.

3例中2例で羽生さんの相手がシシリアン・ディフェンスを選んでいるのはやはり現代の流行なので御座いませうね.一方で世界チャンピオン・クラスの人もそうなのか?ますます興味を誘いまする.(もしそうならシシリアン・ディフェンスをマスターすれば一応現代に追いつける?まあ棋譜を理解する範囲でですが.) どうぞ今後もお時間の有る範囲で,いろいろ御教示下さりませ.

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