コンピューター将棋の構造 - 検索エンジン 「浅読みくん」 ⑥

検索エンジン 「浅読みくん」 ⑤ の最後にあった

 (質問) 前回の「覚える」浅読みくんと(アルファ・ベータ枝切りを)組み合わせれば相乗効果で天下無敵の検索エンジンに成るのかな???

を検証してみましょう。

 元祖・浅読みくん - 標準ミニマックス を装備
 改・浅読みくん - アルファ・ベータ を装備
 浅読みくんII - 評価記憶装置 を装備
 改・浅読みくんII - アルファ・ベータ & 評価記憶装置 を装備

...となります。

元祖・浅読みくん

 5手読み - 14.898000秒
 6手読み - 412.591000秒
 7手読み - 12,000秒 = 200分(推定)

改・浅読みくん 

 5手読み - 0.632000秒
 6手読み - 2.239000秒
 7手読み - 15.332000秒
 8手読み - 71.465000秒

浅読みくんII

 5手読み - 7.068000秒
 6手読み - 71.168000秒
 7手読み - 20分以上(推定)

改・浅読みくんII

 5手読み - 0.778000秒
 6手読み - 2.969000秒
 7手読み - 10.605000秒
 8手読み - 48.963000秒

((観察))

「全部入り」浅読みくんは

①5手・6手読みではアルファ・ベータと比較して改善はなし。(むしろ記憶のために少々遅めになる)
②6手・7手読みではアルファ・ベータと比較して3割以上の時間短縮を実現

...とまあ一応効果は出ていますね。でも「3割」じゃチョッと物足りない様な気もする...

≫ベンチマークに使用した検索は初手からなので「駒打ち」の影響はほとんど在りません。これが入ってくると同局面再帰の機会が増加するので効果が増大する...かもしれません。

≫「評価記憶」は将棋よりチェスに適したテク...かもしれません。(もともとこのテクはチェスソフトからの借り物ですし) 

(考えられる理由)

①チェス(8x8)は将棋(9x9)より升数が少ない
②チェスは 飛車(ルーク)二枚、角(ビショップ)二枚、八方桂馬(ナイト)二枚、飛角(クイーン)一枚...と将棋と比較して遠距離に動ける駒が多い...よって盤の端に在った駒も一手で手元に戻せる。

...狭い所で機動力の高い駒がうろうろしたら同一局面が起きる回数はかなり高くなる...と思う。だが、将棋には「駒打ち」があるので同程度かもしれない。

((結論))

組み合わせればより早くなる。ただし過剰の期待はしないこと。「評価記憶」はメモリー食いなので使用できる深度には限界がある。

次は「並列化」に移ります。

(続)

投稿者: 紫外線 投稿日時: 土, 08/08/2009 - 13:14 categories [ ]

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